アンコールワットに行ってきました

夏休みに三世代で、カンボジア+タイを旅行した記録

DAY11 [3] 遺跡の子供たち


子供たちふたたび現る 

さらにしばらく歩いていたら
さきほどの子供たちがまたいた。

 


さっき空っぽに見えた袋は
何か木の実のようなものでふくらんでいる。

 
その子たちと、つかずはなれずで歩いていたところ
スペイン語を話すカップルとガイドさんがいた。

するとガイドさんが子供たちに話しかけて、
木の実をもらったように見えた。
そしてカップルの前で食べて見せ始めた。

好奇心をそそられてそのガイドさんに
「それ、お金払いました?」
って英語できいたら
「いいえ」
っていう。

私も子供たちに
「クニョムニャムバーンテー?」
クメール語できいた。
私も食べてもいい?と聞きたかったんだけど
「も」がわからないから、
「私は食べてもいいですか?」と
きいたことになる。

すると、ガイドさんが子供たちに何か言い添えてくれて
子供たちは私にも黄色い木の実を一粒くれた。

かじってみたらなんか皮がだいぶしぶくて毛がある感じだが
うっすらあまくておやつになることがわかった。

 


子供たちが、興味深そうに私を見ている。
(この実の皮は、本当はむいて食べるのだあとから知った。)

「チュガニュ(おいしい)。オークン(ありがとう)」というと
子供たちは、すばらしい笑顔で笑った。

スペイン語カップルがガイドさんに何か話したな、と思ったら
ガイドさんから
「あなたはどうしてクメール語が話せるんですか?」と
英語で訊かれてしまった・・・(^^;
「来る前に少し勉強したんです」と答えた。

(どうしてクメール語が話せるんですか、
と訊かれて私はとても気をよくしたけれども、
それをクメール語できかなかったあたり、
ガイドさんは親切だったなと思う。)


ブランコの木にすわるけろり

 

 

 

子供たちからの贈り物

そのあとも、子供たちとつかず離れずで
遺跡の正面へむけて歩いていたのだけど
そのうち子供たちが脇道でしゃがみこんで
木の実を山分けしてるような様子が見えた。

そしてひとりの子が走ってきたと思ったら
手にひとふさの木の実をもっていて、
そっと私に差し出してきた。


正直私は食べきれないと思ったので
ありがとうだけ言って、遠慮しようとしたんだけど、
「せっかくだからもらっておきなさいよ」
とおばあちゃんが言い、
今は受け取ることが彼らにとっての喜びなんだなと理解して
受け取った。

その子はぴかぴかの瞳で、とびきりの笑顔になって
走ってほかの子たちのところに戻っていった。
なんかもう、その気持ちが嬉しくて泣きそうになった。

食べたあとのタネ

 

今度はおばあちゃんにも

しかも、しばらく歩いていると、
今度は髪の長い女の子が来て、
今度はおばあちゃんにもとびきりきれいな
大粒の実のついた枝をひと房くれたのだった。

結局押し売りガイドは、いなかった。

私の汚れた心を許してほしい。

子供たちは、遺跡の正面付近で修復か清掃をしている作業員の
家の子たちだったらしく、その後走って家族のもとへ
戻っていった。

 

遺跡で昆虫観察

東門にむかう途中、巨大なアリが行列をつくっていて、
そこに、つるつるの太っといムカデがつかまってしまって
のたうってるのをみかけた。

 


ほどなく、見学ルートの始まりの階段のところまで戻ってきた。

さらに遺跡の正面からまわりこんで、正門まで歩いて
写真をとった。

そうして歩いていたら
おじいちゃんが地面にアリジゴクを見つけて
アリジゴクの観察大会が始まってしまった。

 


おじいちゃんと子供たちでアリジゴクの穴を掘ったり、
穴にアリを落として(-_-;)ようすを観察したりしながら
駐車場にもどった。

 

 

 

なんとなく谷岡ヤスジっぽいたたずまいの牛。いや、ウシ。

 

駐車場へ向かう

私たちは6時にホテルを出て、7時40分に観光をはじめ、
9時10分頃までかけて戻ってきた。

おばあちゃんの万歩計によると
6000歩ぐらい歩いたらしい。

私の持ってきたガイドブックに、
ベンメリアの標準見学所要時間は
30分と書いてあったけど私たちは1時間半かかった。
「ベンメリアのどこが30分だって?」と思ってしまった。

が、考えてみると、多くのツーリストは、
ベンメリアだけというよりは、
プレアビヒアやバンテアイスレイなんかと
組み合わせることが多いようなので、
「30分ぶんぐらいしか見るものがない」というよりは
「見ようと思えば30分でも見てまわれますよ」
という指標なのかもしれない。

いずれにせよ私たちは、朝早い時間の
独特の雰囲気を味わい、十分に道草もくって
遺跡だけでない、ひととのふれあいとか
遺跡とは関係ない昆虫観察とか
ぜいたくな時間の割き方ができてよかった。

駐車場に向かって歩いていくと
続々とツアーバスやツアー客が
遺跡に向かっていくのにすれちがった。
静かなうちに見ることができて本当によかった。


駐車場まで戻ると、ウィサさんが来ていて
プンローさんとおしゃべりしていた。

今日はトゥクトゥクで、日本人のおばあさんと、
その息子さんを乗せてきたんだそうだ。

ウィサさんと別れてから、
子供たちからもらった木の実をプンローさんに見せて
この実の名前をきいたけど、
プンローさんは知らなかった。